最近W杯を見ていて、やはりいろんなところで色が気になります。例えば、モロッコのユニフォームの赤と緑の2色配色。赤と緑は人によっては見分けにくい配色と言われており、避けたい組み合わせでもあります。(テレビ画像なので写真は載せられませんが。↓でご確認ください)
ということをきっかけに、今日はカラーユニバーサルデザイン(色のバリアフリー)について感じたことがあるので書いてみました。
カラーユニバーサルデザインとは
人間は、光の刺激を受け取って、脳で色を認識しています。その光の刺激を感知する細胞が、人によっては種類が少なかったり、感度にバラツキがあったりしているため、同じ色を見ていても、全く同じに見えている訳ではありません。色覚のタイプは名前がつけられていますが、通常と異なる色の見え方をする方(特に男性に多い)は、割合で考えるとAB型の割合と同じくらいとも言われています。そもそも、この通常という言葉も相応しくないのかもしれません。
人間は情報の9割を目から入手していると言われてますので、色で情報を伝えるということはとても大事です。ですから、日々の生活の中で色が認識しにくい、見分けづらいというのは、"生活しにくい"ということだと思います。それどころか、瞬時の判断ができずに、危険に繋がることもあるかもしれません。
そのため、どんな人が見ても見やすい色を考えるというのがカラーユニバーサルデザイン(色のバリアフリーとも呼ばれるそうです)です。もちろん、ここでいうどんな人がというのは、色覚特性の違う人だけではなく、高齢者の方なども含めてです。
周囲の理解(勉強)が必要
現在は小学校での色覚検査も行われなくなっているようで、正確な割合などもわからなくなっているかもしれません。色覚によって、就職などで差別されないようにという話もよく聞きますが、肝心なことは、職場や社会が対応できているかということだと思います。
色の見え方が違っている人がいる前提で、資料や、掲示物、サイン、商品などを作れているでしょうか。
最初のカレンダーの写真を見ると、普段なら目立つ赤(左)も人によって(右)は、周りの黒と馴染んでしまって全然目立たないということがわかると思います。
決してデザイナーさんたちのような職業の方だけが考えることではなく、一人一人の理解がなければカラーユニバーサルデザインは進んでいかないと思います。そのためにも、先ずは色について、色の見え方について、カラーユニバーサルデザインについて勉強するということも大事ですね。
企業や団体様での勉強会なども行いますので、ご相談くださいませ。