男性カラーコンサルタント エクスカラーのブログ

福岡のカラーコンサルタントがモノ・コトの可能性を拡げる"色"の情報をお届けします。

色で台無しになってしまう外壁塗装のカラーコーディネートの特徴@福岡

外壁塗装のカラーコーディネート、知らないと困る失敗の原因@福岡

 

ここ数日一気に涼しくなりましたね。スポーツをするのにもってこいの季節!過ごしやすい気温になってきましたが、朝晩の温度変化で体調を崩されないようお気をつけくださいね。

 

 

福岡市内には特にマンションやアパートが多いので、いろんなところを通る度に建物のカラーデザインを観察したり、写真を撮ったりしています。上の写真は過去に撮ったもののほんの一部です。

今見返してみても素敵なものも沢山ありますが、「あれ?」と腑に落ちない色使いも少なくありません。

 

もちろん"好みかどうか"という点で考えてしまえば良いも悪いもないのですが、マンションやアパートも街の景観を作る一部ということや、入居希望者がいるかということを考えると、"共感を呼ぶような色"を考えるカラーコーディネート(カラープランニング)が必要になります。

 

カラーコーディネートがうまくできていないものと、うまくいっているものを比較した時の共通の違いも見られるので今回はそれをまとめてみました。

 

 

基本的な配色理論に従っていない

 

配色の理論というのは、同系色や同じトーンで色を組み合わせるなどの、色彩検定の資格の勉強や、市販の本などにでも書かれている内容で、まずは基本中の基本です。全てこの通りに進めるわけではないですが、基本原理としては大事なことだと思います。

 

また、色の組み合わせだけではなく、配色比(面積のバランス)などもとても大事な要素です。50/50の配色などはとても難しく、失敗になりがちなパターンです。面積比も意識しながら行うと野暮ったくならずに済みます。

 

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ベースがそろっていない

 

色彩検定でも、一般の色彩学の本にも載っていないけれど、カラーコーディネートの基本となるのが「ベース」という考え方。パーソナルカラーでは必須の概念ですが、これがファッションだけでなく、このような建築物や住環境をはじめあらゆるカラーコーディネートに活かせることは知られていません。同じ茶系、ベージュ系とひとくくりにしているもの、実はイエローベースとブルーベースという分類を考えると、茶色にもベージュにもグレーにも分類があることがわかります。地味な色は何にでも合うというのは間違いではありませんが、もっと良いものを目指すなら必須な考え方です。

 

イエローベース/ブルーベースというのは自然界の色使いが元になっているので、とても自然で心地よいカラーコーディネートの美しさが感じられます。いい色は目立つ色ではなく、"違和感がなく自然と受け入れられる色"です。

 

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 イメージ(コンセプト)がわからない

 

 全体的な配色や色のバランスを見てイメージが伝わらない配色も、違和感を感じたりあまり美しいと感じられることがありません。例えば可愛らしいイメージを表現したかったら、高明度、低〜中彩度色や白を使いますが、この時に、濁った色やグレーを混ぜると全体的なイメージが崩れて可愛らしさが無くなってしまいます。一つの色だけで、全体を壊してしまうということも多く、これもカラーコーディネートがうまく行かない一例だと思います。まずは、色から決めるのではなくて、どんなイメージにするのかを考えてから色を決めないと、イメージがわかないどっちつかずなカラーコーディネートになってしまいますよ。

 

 また、配色自体は上手くまとまっていても、建物のデザインと色が合っていないというのも、失敗例の一つ。形にもイメージがあるので、形と色のイメージを揃えるというのも大切なことです。

 

人間の心身に及ぼす影響を考えていない

 

色を見ると、人間は心と体で何らかの反応を示します。よく言われるのが、血圧や心拍数、呼吸数の変化、緊張と緩和など。また心理状態とも深く結びついているので、建物の色としては、ふさわしくない色というものもあります。そういった色が使われている建物は、違和感を感じます。配色だけでなく、色の意味自体にも目を向けていないと、見栄えはいいが、共感を得られないということも十分あり得ます。

 

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 周囲と馴染んでいない

 

どうしても、他と違うという印象を出したい、個性を出したいという気持ちから周囲から浮いている色を選んでしまうケースもよく見られます。しかし、目立つということが悪い目立ち方をすれば印象が悪くなるだけ。上にも書いたように、カラーコーディネートは、"違和感のないこと"が大事なので、周囲とうまくバランスをとりながら考えなければいけません。地味だから良いというわけではなく、周りの特徴とよく合わせるという意味です。

 

地域によって景観の色の特徴は違います。建築物の色は、東京のものが九州で受け入れられるかと言われれば、そうとは限らず、地域毎に考えられるべきものです。住環境のカラーコンサルタントは、このような地域の色の特徴なども日頃から研究してその土地にあった色をご提案できるようにしています。

 

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 カラーコーディネートは、一つの色の微妙な違いで全体の印象が大きく変わります。色の選び方も感覚だけでなく、理論を知ることで"何となく"ではなく根拠を持って色彩計画を行うことができますよ。

 

エクスカラーは住環境のカラーコンサルタントとして、不動産、建築、塗装関係、インテリア、エクステリア、など住環境に関わる様々な業種の方へのサポートも行っております。一般的には知られていない、実用的なカラーの情報を提供しておりますので、勉強会や企業の研修、セミナーなどのご依頼もお気軽にご相談ください。

 

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エクスカラーでは九州・福岡で住環境のカラーコンサルティングを行っています。
住宅のカラープランニングから、店舗や病院・学校などの施設の色彩計画、
景観色彩に関するコンサルティングまで、色のご相談はお気軽にお問い合わせください。

また、建築関係の業者様向けには塗装の色選び・カラープランニング時に起こりやすい色のトラブルへの対策についてのアドバイスも行なっておりますのでご相談ください。

ご相談はコチラ

カラーコンサルタント/ 有吉知幸 まで

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